日本ハム・斎藤佑樹投手(27)が3日、一軍選手登録を抹消された。

 不振のため二軍調整していたセットアッパー・鍵谷の昇格に伴う措置で、中継ぎ転向後、6月13日に緊急昇格した斎藤は思い出の甲子園登板(16日、阪神戦)を皮切りに5試合(6回1/3)にリリーフ登板し7失点(自責7)、防御率9・95と結果を残せなかった。

 ただ、最大の理解者である栗山監督はこの状況にもすこぶる前向き。「再生はここまでは想定内。前に進んでいる。いろんな再生方法はあるんで、どうにかするだけ」と一人の中継ぎ投手の降格以上の思い入れで、斎藤を二軍へ送り出した。

 ただ、厚沢投手コーチが、こと斎藤の質問になると「彼への期待は球場の雰囲気を変えてくれること」だとか「投げるたびにオレにコメントを求めないでくれ」と抽象的で逃げ腰になるのも、諸般の事情があるからなのだろう。

 では、この特別な二軍選手の存在と、周囲のナインはどう折り合いをつけているのか。本心を打ち明けづらい現役選手に代わって内情を知る球団OBは「佑ちゃんの動向にいちいち腹を立てている選手はいない。怒っても自分たちでコントロールできない問題でしょ? そういうものだ、と納得して心を動かさないようにしてますよ」とその特異性を語る。

 今後も斎藤の再昇格はあるのだろうが…。同一リーグの主力打者から「佑ちゃんとの対戦で気をつけるところは低めの変化球の見極めだけ。投手として恐れるものは何もない」と断言されてしまっている印象を変えない限りは、同じことの繰り返しとなる。