阪神サヨナラ負けもメッセンジャー“更生”が収穫

2015年07月04日 16時00分

悪天候にも集中力を切らさなかったメッセンジャー

 阪神は3日のDeNA戦(横浜)に3―4で逆転サヨナラ負け。4連敗で借金1となり、12球団最速の“1万試合目”を白星で飾ることができなかった。しかし、先発したランディ・メッセンジャー投手(33)は8回1失点の好投。因縁深い“雨のハマスタ”でイライラを我慢し、142球の力投を見せた助っ人を首脳陣は“大収穫”と見ている。

 

 守護神・呉昇桓が9回に2点リードを守り切れず、2日ぶりの首位が勝利目前でスルリと逃げていった。和田豊監督(52)は「こういう試合を乗り越えていかないといけないので、また明日からいきます」と力なく話し、6勝目を逃したメッセンジャーも「負けたことはショックです」と悔しさをにじませた。

 

 しかし、首脳陣からはこんな称賛の声が上がる。「負けはしたが、メッセンジャーは素晴らしかった。今日は“あの日”をほうふつさせる雰囲気だったが、素晴らしい投球。あいつは完全に立ち直った」。“あの日”とは、4月22日の同じ横浜スタジアムで行われたDeNA戦。開幕から不振が続いていたメッセンジャーのフラストレーションが爆発した。プレーボールから雨でぬかるんだマウンドで思うような投球ができず、打席では無気力…。打たれてもマウンドで笑顔を見せるなど、態度の悪さから“不良外国人”のレッテルを貼られてしまった。

 

 その後は球団が“更生プログラム”に着手。コミュニケーションを取りながらも、二軍降格を命じるなど“アメとムチ”を使い分け、再生に尽力して復活にこぎつけた。そんなメッセンジャーにとってこの日の試合はまさに試練だった。

 

 4月22日と同様、雨中のプレーボール。チーム内で「これでまたキレてしまったら元のもくあみだ」と不安視される中、2回にバルディリスが左翼線に放ったファウル性の当たりが風で戻されて二塁打になる不運があり、さらに8回には名手・鳥谷が失策…。イライラが募る“条件”が重なってきていた。

 

 しかし、この日のメッセンジャーは惑わされることなく、自分の投球に徹したことで「あいつはもう大丈夫。これからも柱として回ってくれる」(あるコーチ)。痛い敗戦とはいえ、不良からの“更生”を証明したメッセンジャーが、今後のチームにとって頼もしい存在になりそうだ。