日本ハム・大谷翔平投手(20)が2日のオリックス戦(札幌ドーム)で7回途中、右手中指にマメができたため降板。勝ち投手の権利を持っていたが、2点のリードを3番手・宮西が守れず登板12試合目での両リーグ最速の10勝到達はお預けとなった。

 5日に21歳の誕生日を迎える大谷にとっては20歳最後の登板で区切りに到達しておきたかった試合であった。T―岡田に今季初被弾を許したものの、6回2/3を3安打2失点(8奪三振)に抑えた。それでも大谷は「いまいち流れを作れなかったですし、勝ちに値する投球じゃなかった」と反省した。

 それにしても大谷はアクシデントによる途中降板が多い。今季は2度の右ふくらはぎのつり、スパイクの剣をマウンドに引っ掛けての右足首違和感に次ぐ4回目。二刀流をこなすハンディがあるとはいえ、そのたびにローテーションの間隔を広げたり登板を飛ばしたりしていては、真のエースにはなれないだろう。

 ただ、今回のマメは懸案の右足関連とは違って好調の証しだ。本人が「結構(指にボールが)かかっていたので、そのせいです。だいぶマメが大きくなってきたんで潰れる前にやめた」と次回登板以降を考えた好判断だったのだが、「相手関係、打者のレベルの低下を考慮すると今の大谷は当時のダルビッシュよりも過大評価されている」と言うメジャー関係者もいる。

 9勝1敗、防御率1・56、107奪三振と圧倒的な数字を残してはいるが、常に各チームのエース級と投げ合い15勝5敗、防御率1・82、210奪三振の成績を残した3年目のダルビッシュを超えることができるのか。