ソフトBナインに工藤流「脱・絶好調」のススメ

2015年06月29日 16時00分

5点目のホームを踏んだ柳田(手前)を笑顔で迎える工藤監督(右)

 ソフトバンクは28日の楽天戦(コボスタ宮城)に7―3で快勝した。貯金を最多の18として、2位との差も最大の4・5ゲームとした。今季は工藤監督による様々な意識改革が進んでいるが、象徴的な教えの一つが“脱・絶好調のススメ”だ。

 

 ある日の練習中のこと。工藤監督が若手選手に現在の調子を尋ねた。球界では「若手が監督に調子を聞かれた時はプラスのことを言うべき」との風潮があり、現役時代のDeNA・中畑監督が「絶好調」を口癖にしたのも、それゆえとも言われる。その若手の回答も「絶好調です」だった。

 

 しかし、指揮官の表情は冴えなかった。「(自分は)絶好調なんて言ったことがない。そもそも本当に絶好調なんて1週間から10日しかない。今の状態を伝えてくれればいいのに。(絶好調と)言わなきゃダメなんてことがおかしいんだよ。見る方からすれば、それで絶好調なの?って思うでしょ」(工藤監督)。本音を伝えてくれなければ意味がないという。

 

 工藤監督は一般的な監督像よりも選手との距離が近く、選手と積極的なコミュニケーションを取っている。「“ここがまだまだなんですよ”でもいい。どこがいまひとつで、どう取り組んでいるのかを話してくれれば、そういう目で練習を見られるし、それを踏まえた起用の仕方だってできる」と工藤監督は語るが、まさに正論だ。

 

 現実問題として「そうは言っても若手には難しいよ」(球団関係者)との声もあるが、合理的に物事を考える工藤監督らしい納得の持論。若鷹の“脱・絶好調男化”はなるか。