巨人・原辰徳監督(56)が、ヤクルト戦(静岡)が雨天中止となった26日、主軸打者を対象に熱血打撃塾を開講した。


 坂本や長野らを相手に、テニスに例えて打撃の極意をマンツーマンで伝授。草薙球場近くの室内練習場は異様な熱気に包まれた。


 まず最初に呼んだのは阿部。前日のティー打撃と同様、自らトスを上げながら身ぶり手ぶりを交え、熱い言葉をかけながら打撃指導を行った。


 2番手が長野だ。指揮官はトスを上げる位置を細かく変えながら、左右への打ち分けを指示。「10割力んで、3分のスピードで振る」ことを意識させ、顔が真っ赤になるまで振り込ませた。


 熱血指導はまだ終わらない。「そうだ! そのスイングだ!」「いいぞ! その感覚を覚えろよ!」と大きな声を響かせながら、続けて坂本、最後は大田にと、マンツーマン打撃塾は全体練習が終了する間際まで開かれた。


 原監督が最も伝えたかったのは「テニスのラケットを振るように、手首を返さず、球を打ち返すこと」だという。


「野球は(右打者の場合)左手を使って打たないといけないという難しさがあるんだけどね。それでも基本は同じ。これもテニスに例えるならば、バックハンドで打たないといけないということだな」


 汗をオレンジ色のタオルで拭い「こういう時間は、ありそうでないからね」と満足そうに振り返った原監督。熱血特訓の効果で、眠れるG打線に火がつくか。