大谷「投手3冠独占」へ 止まらない進化の中身

2015年06月26日 10時00分

進化する大谷

 日本ハム・大谷翔平投手(20)が24日のロッテ戦(旭川)で散発3安打11奪三振の完封勝利。両リーグ最多の9勝目(1敗)を挙げるとともにチームの連敗を5で止め、同一リーグで唯一勝ち星のなかったロッテから5戦目で初勝利を挙げた。地方球場での無失点記録も31イニングに伸ばした大谷は99奪三振(リーグ1位)、防御率1・47(同2位)と投手3冠を独占しそうな勢いだ。3年目の大飛躍、その進化の過程で何が起きているのか。

 もはや手のつけられない投手の域に入ってきた。7試合ぶりの21号3ランを放った主砲・中田が「本当に翔平が粘り強く相手を寄せ付けない投球をしていたので、早い回に援護点を取ってあげたかった」と語ったように、この日は初回から気迫を前面に押し出し、試合自体を支配した。

 味方打線が4点の援護をくれた直後の4回には角中、デスパイネ、クルーズのクリーンアップを3者連続三振。大谷は「流れを持ってくる過程で三振を取れて良かった。屋外球場はイレギュラーが多いのでなるべく三振でアウトを取りたかった」と前日の3失策も加味し、冷静にゲームをコントロールしていた。

 栗山監督が「ブルペンで気合が入っている時はダメな時が多いんだけど、今日はそのまま行ったね」と評価した心と体の融合こそが進化の証し。黒木投手コーチが指揮官の言葉を補足した。

「連敗も止めなきゃいけない中で気持ちだけじゃないですよね。打者を見る目も今日は冴えていた。自分と打者の力関係も見てこのボールだったら通る、このボールは通らないということが冷静に見えていた。そこにチームの柱としての自覚が見えていましたよ。気持ちを入れて、魂を込めて投げているんだけど体もうまく動かしている。だから(今までのように)ボールもバラけないし、うまい具合に自分の心と体のバランスを整える術を身につけ始めている。そこが間違いなく成長している部分」

 昨年までなら気合が入り過ぎて空回りするような場面でも、冷静に戦況を読み最善策を導き出せるようになってきた162キロ右腕。「ストレートの速い変化球投手」ダルビッシュとはまた違う方法論で、大投手の域に近づいてきた。