<広島6-6阪神(23日)>広島・大瀬良大地投手(24)に“コワモテのススメ”だ。不安定なリリーフ陣強化のため先発から中継ぎに転向した右腕はなかなか成果を上げられていない。23日の阪神戦(長野)では1点リードの8回のマウンドに送り出されたが、ゴメスに逆転3ランを浴びてしまうなど、配置転換後の4試合は7失点という状況だ。

 そんな悩める大瀬良に対してチーム内からは「怖い顔を作ったほうがいい」という声が上がっている。もともと感情豊かなタイプで、絶好調のときはマウンド上でも喜びを爆発させていた。しかし、調子が悪かったり、不安になるとそれが顔に出てしまう。特に中継ぎ転向後は不安な表情が目立っているだけに、チーム関係者は「試合終盤の勝負どころで相手に弱みやスキを見せてしまっては絶対につけ込まれる。優しいタイプだし、相手も初めてのポジションということが分かっているので顔に出れば『不安なんだな』と思われてしまう」と指摘する。

 いい例が守護神の中崎だ。童顔で無表情だった中崎は昨季からふてぶてしい表情を作ってマウンドに立つようになって頭角を現し、今では抑えを任されるまでに成長。大瀬良も続けというわけだ。

 試合後、大瀬良は「先頭打者に出した四球がすべて。ブルペンでは調子が良かったが…。力を出し切れなかった」と肩を落としたが、覇気のないその表情を取り除きたいところだ。