<西武2-3ソフトバンク(23日)>40勝一番乗り! ソフトバンクが23日の西武戦(県営大宮)に3―2と8回降雨コールドゲームで勝ち、5連勝を飾った。先手先手の戦いが白星につながった。打のヒーローは先制打&15号弾で2打点の柳田。投げては先発・武田が6回2失点の好投で、チームトップタイの6勝目を挙げた。上位対決を制した鷹軍団が貯金を今季最多の16にした。

 背番号9が豪快なフルスイングで得点を叩き出した。まずは初回一死三塁から中前打で先制をもぎ取ると、3回には自慢のパワーが炸裂。先発・牧田が投じた内角のスライダーを左中間スタンドに放り込んだ。「近めの球ですが、うまく打てました」(柳田)と、自己最多だった昨季に早くも並ぶ15号ソロ。首位打者を争う西武・秋山の眼前できっちり複数安打の活躍だ。

 一方、先発の武田は2回、4番・中村に21号ソロを献上。4回には、連続四球と捕手・高谷の打撃妨害で二死満塁とすると、セラテリの打席で暴投。相手主砲の一発と自らのミスで、あっさりと同点を許した。

 それでも試合は壊さなかった。武田は西武戦通算4勝無敗と好相性。柳田とのハイレベルな首位打者争いを続ける1番・秋山対策について「穴がない状況なので、1打席ではなく全部の打席で考えたい。1本はいいけど、あとの打席で抑えるというイメージ」。絶好調男を封じるために柔軟な発想で対していた。結果は3打数無安打。獅子のキーマンに出塁を許さず、中軸の前に走者をためなかった。結局、6回を104球7奪三振で2失点。粘りの投球が白星をたぐり寄せた。

 チームは7回に牧田の暴投で勝ち越し点をゲット。ここから雨脚が徐々に強くなり、8回のホークスの攻撃中に中断。結局、ゲリラ豪雨のような状態になり、約10分の中断を経て降雨コールドゲームとなった。

 工藤監督は「選手は雨がいつ降るかという状況のなか集中して戦い、先に先に点を取ってくれた。相手のミスで点が入ると、こちらの士気が高まる」とナインを称賛。今季2度目の5連勝で40勝両リーグ一番乗りだ。この勢いは簡単に止まりそうにない。