オリックスのブランドン・ディクソン(30)が19日の西武戦で8勝目をマークした。防御率も1・36とリーグトップをキープ。これで10戦連続のクオリティースタート(6回以上、自責点3以下)を達成し「誇りに思う。続けていきたい」。低迷するチームの中で抜群の安定感だ。

 まさに超優良助っ人右腕だが、チーム関係者は早くもオフの流出を心配している。年俸は6000万円(推定)と“安価”で、今季が2年契約の2年目。「おそらく、巨人とかに獲られるんじゃないか。チームがこんな状態なのに、この活躍やからね。当然、巨人なんかは目をつけているだろう」

 練習態度も超真面目で性格的にも「えらそぶることのない、日本人みたいな気遣いのできるやさしい男」(チーム関係者)と申し分のないナイスガイ。他球団が指をくわえて見ているはずもないし、加えて巨人・原監督はことあるごとにディクソンを絶賛しており、気になって仕方ないようだ。

 オリックス内には「外国人は日本に出稼ぎに来ている。短期間で多く稼ぎたいと思うのは当たり前。こればかりは止められない」と、すでにあきらめムードもあるが、もちろん「ディクソンは物静かで自然を愛する男。東京なんかゴチャゴチャして水に合わないよ。ウチにいてほしいよね」と残留を熱望する声も…。この先もディクソンが好投すればするほど、関係者は気をもむことになりそうだ。