リリーフ陣総崩れ 巨人V方程式再編も

2015年06月20日 11時00分

逆転されうつむきながらベンチに戻る澤村

 巨人の“方程式”が完全崩壊した。リーグ戦再開初戦となった19日の中日戦(東京ドーム)は、終盤に3点のリードを奪いながら自慢のリリーフトリオが総崩れし、5―8の逆転負けで4連敗。今季は成績以上にブルペン陣の不安定さが目立つことから、チーム内では勝利の方程式の再編を訴える声も上がり始めている。

 

 

 最高の“リ・スタート”を切れるところだった。先発・菅野が7回6安打1失点ときっちり試合を作ると、打線も相手エース・大野攻略に苦しみながら、1―1の7回、長野の勝ち越し打など、3安打と足を絡めて一挙3点を奪い、勝負は決まったかに見えた。


 ところが8回以降、バトンを受けたリリーフ陣がピリッとしない。2番手のマシソンが一死からの四球と2安打で1点を失うと、なおも一、二塁の場面で山口にスイッチ。ところが左腕は制球が安定せず、四球で満塁とするとバッテリーエラーでさらに1点を献上した。


 そして9回、澤村も1点差を守れない。先頭の亀沢に四球を与えると、4安打を浴びて逆転を許してしまった。その裏、打線が意地で同点に追いついたが、最後は延長10回、6番手・宮国が平田に決勝3ランを浴びて力尽きた。


 試合後の原監督は、粘りを見せた打線について「点も取れているし、良かったと思う」と及第点を与えた。一方、中継ぎ陣に対しては「8回、9回は役割を持った人たち(マシソン、山口、澤村)をマウンドに上げることができた。しかし、2イニングで出した四球。これがすべてではないでしょうか」と振り返った。


 ただ、リリーフ陣の炎上劇は今に始まったことではない。


 4連敗にも指揮官の表情は淡々としたものだったが、チーム内では厳しい意見も飛び交っている。なかでも不安視されているのが、これまで絶対的セットアッパーとして君臨してきた山口の異変だ。この日はショックを隠しきれず、無言で球場を後にした。


 今季は2勝3敗、防御率2・78と“数字”は決して悪くない。だが、どんなピンチの場面も切り抜けてきた圧倒的な投球が鳴りを潜めている。左腕の現状について、チームスタッフは「本人も相当悩んでいて、今も周囲に助言を求めながらフォーム修正に取り組んでいます。でも問題は球自体の球威が落ちていること。やはり勤続疲労なんだと思います」と分析した。


 また、別のスタッフは“勝利の方程式”の再編を訴えた。「ぐっさん(山口)自身、今はちょっと自信を失っている。調子が戻るまで楽な場面で投げさせてあげたらどうか。このまま無理して使い続けると、去年みたいに壊れないか心配だ」と話す。


 山口だけではなく、マシソンは走者を置いての投球に不安を露呈し、2戦連続で背信の澤村も好不調の波が極端だ。一部からは先発のポレダや、二軍調整中の小山を中継ぎ候補に推す声も上がる。


 斎藤投手コーチは「(調子が)落ちてようがなんだろうが投げないといけない」と、リリーフトリオへの変わらぬ信頼を口にしていたが…。ベンチの決断が注目される。