阿部“99%捕手断念”に巨人内部の声は…

2015年06月18日 10時00分

捕手としての復帰を断念した阿部

 巨人・阿部慎之助(36)が捕手復帰を断念した。原監督が、再び「(捕手は)99%ない」との表現を用いて、今後は一塁手に専念させる方針を明言したもの。ただし今季の健闘は“阿部捕手”抜きに語れないのも事実。背番号10の決断に動揺を隠せない現場からは、早くも“1%の奇跡”を望む声が上がっている。

 

 前回同様か、それ以上に重い決断だったのか。阿部の一塁手再転向が決まったのは16日、ジャイアンツ球場での全体練習開始前だった。原監督との面談で捕手復帰を断念する意思を伝え、指揮官もこれを了承した。

 

 原監督は「原点に戻るということ。(阿部)本人も(首に)不安を持っている。不安を持って守らせることはできない」とし、捕手復帰については「99%ない」と再び言い切った。一方、阿部も「僕の意見を言って、監督が納得してくれた。これをまた再スタートみたいな形でやっていくよ」と語った。

 

 ただチームにとって、阿部が再びマスクを脱ぐという事態は大打撃だ。開幕直後の混乱を立て直し、現在までなんとか首位でいられるのは、阿部が正捕手に復帰したおかげと誰もが口を揃える。

 

「痛い、これは痛いですよ。残念です…」。秦バッテリーコーチは原監督と阿部が出した結論に、ショックを隠せなかった。「これからの大事な時期、優勝を経験している慎之助の力は絶対に必要になる。勝率を見ても彼がマスクをかぶっている試合がいいですから。コンディションを慎重に見極めながら、やりくりしていこうとしていた矢先だったんですが…。こうなった以上(相川、実松、加藤の)3人でやりくりしていくほかありませんが、うーん…」とうなるばかり。小林は二軍で修行中のため、当面昇格予定はないという。

 

 それでもチーム内からは、原監督の言葉にまだ希望を見いだす声も上がった。「慎之助がいないブルペンは考えられない」と話すスタッフは「『99%ない』っていうのは、また1%あるってことでしょ? 優勝がかかった大舞台では、戻ってきてくれるんじゃないか」と“捕手再復帰”に期待した。

 

 確かに、原監督が言う「99%」という数字は、開幕7戦目での捕手復帰で軽くなってしまった印象は否めない。また今回は一塁手に専念する期間を具体的に定めたわけでもなく、体の状態次第では再復帰も絶対にないとは言い切れない。

 

 とはいえ、今回ばかりは阿部自身が今後の野球人生をじっくり考えて下した決断だけに「限りなく100%に近い」と受け取るべきだろうが、絶対的な扇の要を再び欠くことになった巨人は早くも混乱の気配だ。