ソフトバンク連覇へのキーマンは武田

2015年06月16日 16時00分

球質は一級品の武田だが…

【前田幸長 直球勝負】ソフトバンクが目指すのはもちろん2年連続日本一。本紙評論家の前田幸長氏が連覇へのキーマンを指名した。

 

 まだパ・リーグ首位の日本ハムが交流戦1試合を残しているものの、15日時点で1ゲーム差のリーグ2位。おそらく、今後も日本ハムとは競った展開で進んでいくと思っている。

 

 ただ、戦力的に見ればソフトバンクが優位。あえて懸案材料を挙げるとすれば先発ローテーションだ。開幕前に優勝予想をしつつも言ってきたことではあるが、頭数は揃っているが絶対的な存在はいない。規定投球回数に到達しているのだから役割を果たしている証明ではあるが、現在も防御率の下から5人のうち4人がソフトバンク勢だ。

 

 大黒柱となってほしかったエースの摂津が不振で初の二軍調整となり、オールスター前後まで不在で戦うことが予想される。その間は連戦が減って日程が楽になるが、誰を軸にするべきか。14日に先発デビューしたバンデンハークも期待できるものを見せてくれたが、私は左のエース・大隣と、右の武田を指名したい。

 

 武田に関しては、去年の日本シリーズを含めた終盤戦の内容がすごく良かった。今年こそ1年間しっかり投げるという意志も強く持っていて、その中で成績を残していくことに関しても自信めいたものを腹の中に持っていると見ている。 そもそも、投げる球の質は一級品だ。素材という面では日本ハム・大谷に次ぐくらいのものがある。今年は投手出身の工藤監督に代わり、武田を育てようという意志が強く感じられる。そのときに応じてアドバイスを送られているとも聞く。今年こそ大きく飛躍するチャンスでもある。

 

 私が見て必要だと感じるのは繊細さだ。試合の流れを読むことだったり、相手打者との駆け引きを覚えていってほしい。打たれてはいけないイニング、場面というものがある。武田の場合、絶対に間違ってはいけない一球が中に入ってしまい、もったいなく感じることもあった。

 

 ここは経験がものをいう部分だが、たとえば足を上げた瞬間、相手打者の動きを見て、合ってしまう!と感覚で察知して、とっさにコースを外せるかどうか。そういうことも身につけていけば、また一皮むけるはずだ。

 

 まだ1年間ローテを守った経験がないが、まず今年は12勝、13勝を期待したい。将来的には17勝、18勝する投手になるべき存在。今年はそのスタートとしてほしい。 (本紙評論家)