中日は14日の楽天戦(コボスタ宮城)に0―4で敗れ、交流戦を7勝10敗1分けの10位で終えた。相手エース・則本に3安打に抑えられての完封負け。19日からリーグ戦再開の巨人3連戦(東京ドーム)へ向け、さぞ大ダメージを負ったようにも見えるが、チーム内では巻き返しに視界良好との声が上がる。

 14日現在、借金5でリーグ5位に甘んじているが、首位巨人とはまだ3・5ゲーム差。交流戦前は3位だったものの、首位DeNAとは6ゲーム差も開いていたことで、チーム関係者は「交流戦を終えてリーグの順位は落ちて借金も膨らんだけど、首位との差は2・5も縮まった。交流戦でDeNA(12球団中12位)と巨人(同11位)が大失速してくれたおかげだよ」とほくそ笑む。

 昨年と比べても、交流戦終了時点でリーグ4位で借金は2しかなかったが、首位巨人とは6・5ゲーム差も離されていた。それだけに「今、借金が5もあっても、全然去年以上に逆転優勝できるチャンスがある」というわけだ。この日、則本に3タコに抑えられた和田は「いい球きてました。お手上げです」とサバサバ。ある首脳陣も「あれだけのピッチングをされたら則本をほめるしかない。尾を引くよりも、むしろ選手たちは気持ちの切り替えがすんなりできると思う」と見ている。

 さらに交流戦中に和田、森野、谷繁監督といったベテラン陣が次々にケガから復帰したことにも「精神的な支柱となる選手が戻ってきて心強い。リーグ戦が始まってヘタっている巨人を叩けば、波に乗っていける」(別のチーム関係者)というわけだ。

「(試合のない)4日間でしっかり調整して、しっかり戦えるように準備していきたい」と谷繁監督。中日が超ポジティブにリスタートに備える。