【核心直撃】現在パ・リーグ3位の西武。中村、メヒア、森らの超重量打線の陰に隠れて、堅実に守りで好調のチームを引っ張っているのが炭谷銀仁朗捕手(27)だ。当初、ライバル視されていた森との正捕手争いを完全制圧し、主戦捕手として初優勝を狙う男の胸中を直撃した。

 ――開幕から62試合スタメンマスクをかぶり続けている

 炭谷:いい時も悪い時もありますけど、通して使ってもらうことによってピッチャーの調子やら、前回の対戦とか全部つなげてできるんでやりやすい。毎年、40試合ぐらいで1回は(スタメンを)外れるんですけど、ここまで外れていないというのは(10年目で)初めてじゃないですか。

 ――そこで見えてきたものは

 炭谷:つながりでできるんで3連戦をトータルで考えられる。投手陣全体の調子の浮き沈みも分かる。悪い時にいかにかわして、しのげるかですよね。今はその時期を過ぎたと思うけど、夏場にかけてまたあるでしょうね。ただ交流戦が終わって一度(4日間の)休みがある。野手は試合勘が狂うかもしれないけど投手、特に中継ぎはそこで休める。「後ろが弱い」と言われているウチにとってはいい巡り合わせの休みなんじゃないですか。

 ――交流戦明け、特に上にいる2チームとの対戦プランは

 炭谷:まだ具体的に考えていないですけど、ソフトバンクは数字を見ただけで投手はいいし、打線も3割打者が5人おったらそりゃ打ちますよ。特にホークス戦は打ち勝っているんで一戦一戦行くしかない。(日本)ハムに関しては先発投手のデキいかんと(中田)翔の一発。足をからめた攻撃のチームなので打線のつながりとして足のある打者を出さないことと翔の前に走者をためないこと。あとは翔の後ろの打者もカギになってくるので、ゲームプランとしてはハムの方が考えやすいですね。

 ――攻撃陣と比較して評価されにくいが、リード面を含めここまでよく守っている

 炭谷:それはほんまに終わった時の順位(が評価)でいいと思いますよ。優勝できればそう言いたいし、逆に最下位やったら「なにやってんだ!」と言われて当然やし。