阪神は12日のオリックス戦(京セラ)に延長10回、0―1のサヨナラ負けを喫し、借金生活に逆戻りした。和田豊監督(52)は不振のマット・マートン外野手(33)をスタメン落ちさせたが、何の刺激剤にもならずの負けだ。そんな中、球界ではこんな情報が飛び交っている。マートンに対して複数球団が今オフに向けて早くも熱視線を送っているというのだ。



「マートンを欲しい球団はいくつもあるよ」。あるパ・リーグ球団幹部がこう明かした。今季のマートンは開幕から打撃不振。ここまで打率2割4分3厘、19打点、本塁打0(12日現在)と昨年、首位打者を獲得した面影はどこにもない。それどころか悪態をついてチームの士気にも影響を与えるなど、今や虎では完全に問題児だ。


 来日6年目の今季で阪神との契約も切れるだけに「今年で阪神がマートンをリリースする可能性は高いだろう。マートンも球団を替えたいんじゃないかと複数の球団がみている」という。


 かつての輝きは失われ、今季の年俸も約4億6000万円と決して安い選手ではないが、前出の幹部はこう付け加える。「今のマートンでは、メジャーはおろか3Aでの契約も難しいだろう。となると、プレーを続けるならば日本や韓国くらいしかない。そうなれば言い方は悪いが、買い叩いて年俸を大きく下げられる。その上で考えれば、実績もあるし、年齢的にも復調する可能性は大いにあるから獲得する価値が出てくる。球団が替われば、やる気を取り戻すかもしれないしね」


 渦中のマートンは12日のオリックス戦で今季2度目のスタメン落ち。代打での出番もなかった。試合は延長10回、福原が一死一、二塁のピンチを招いた後、安達の中前打を中堅・柴田がファンブルしてジ・エンド。2夜連続の手痛いサヨナラ敗戦。和田監督は、マートンの今後の起用について問われると「それは、ここで話すことはできない。出ない選手より、出た選手が頑張らないと」と多くを語らなかったが、M砲の立場は、ますます微妙なものになっているのは間違いない。


 今オフ「マートン争奪戦」は起こり得るのか。気になる話だ。