<ソフトバンク4-5阪神(10日)>不敗神話が止まった。ソフトバンクは10日の阪神戦(ヤフオクドーム)に4―5で敗れた。好調の打線は阪神・藤浪を相手に李大浩が16号ソロ、松田が15号ソロを放ったが及ばず。「デホ&マッチ」のアベック弾が飛び出した試合は無敗を誇っていたが、それもついにストップ。先発・中田は6回途中5失点と崩れて3敗目。チームの連勝は6でストップ。今日の交流戦首位攻防第3ラウンドで、交流戦5カード連続の勝ち越しを目指す。

 不敗神話が止まった。李大浩&松田の競演弾が飛び出したのは今季7度目。ここまでは全勝できていた。交流戦の6連勝とともに、こちらの連勝も6でストップした。

 先制を許した直後の2回、李大浩が151キロの直球を右中間に運んだ。韓国の大砲が理想とする逆方向への16号ソロ。ビハインドが4点に広がった5回には、松田が真ん中に入ってきたカットボールを左翼スタンドに放り込んだ。選手会長の2夜連続の15号ソロ。さらにこの後、7番・福田が自慢の俊足を生かし一塁への内野安打で出塁。続く8番・今宮が左中間フェンス直撃の適時二塁打で加点。2点差に詰め寄った。

 だが、この日は先発・中田が誤算だった。6回途中2被弾5失点降板。右腕は「追い込んでからの四球、不用意な本塁打など反省点を次に生かしたい」と悔しさだけが残った。4月5日以来となる4点以上を奪われ、2か月ぶりの黒星で3敗目。攻撃陣に重くのしかかる5失点だった。

 さらに、相手先発が3試合連続自責点0と好調の藤浪だったことも“不運”だった。7回に、中村晃が1点差に迫る適時打を放ったが、完全攻略には至らず。藤井打撃コーチは試合前「(昨年までの藤浪は)外のストレート、スライダーが多かったのでベース半分を消せた。だけど、今年はインサイドを突けるようになった」と投球の進化を感じ取っていた。3割打者5人が並ぶ強力打線といえども「藤浪から5点」という課題はクリアできなかった。

 それでも6回途中からマウンドに上がった森が、球団タイ記録となる7者連続奪三振の離れ業で、最後まで見せ場をつくった。好調な打線、投手陣の奮闘は続いている。交流戦首位と5カード連続の勝ち越しをかけた戦いとなる今日11日の第3ラウンドで、昨季日本一の底力を見せるしかない。