巨人チーム内から“ドラフト戦略見直せ”の声

2015年06月11日 10時00分

19号2ランを放った中田(左)と、巨人打線を2安打に封じた有原

 巨人は9日、日本ハムに2―3で敗れ、4連敗を喫した(10日も敗れ5連敗)。相変わらずの貧打線は、相手のドラ1ルーキー右腕・有原航平(22)に7回途中まで2安打に封じられ、終盤の追い上げもあと一歩及ばず。若手スター揃いの相手ベンチをうらやむチーム内からは、球団にドラフト戦略の見直しを迫る声も上がっている。

 

 手も足も出なかった。相手のルーキー有原とはこれが初対戦。G打線が初物に弱いのは“伝統”だが、この日は新人右腕が良すぎた。各打者とも150キロ超の速球に押されて凡打の山を築いた。

 

 3点を追う7回に先頭の亀井がチーム2安打目となる二塁打を放ち、一死二、三塁から長野の犠飛でようやく1点を奪取。ここで有原は降板したが、その後は小刻みな継投で逃げ切られ敗戦。試合後の原監督は、好投の相手ルーキーについて「今日は制球も良かった。我々も仕掛けるということができづらかった」と素直に白旗を掲げた。

 

 早大で本格派投手として名をはせた有原は、アマチュアナンバーワン投手の高評価を受け、昨秋のドラフトでは日本ハムを含めた4球団から1位指名を受けた。一方、巨人は野手の岡本(智弁学園)を単独指名。有原は1位候補ではあったが、故障リスクも障害となり「競合してまで指名する投手ではない」(スカウト)と争奪戦には参加しなかった。

 

 実は今回の対戦前、巨人内では「ウチも日本ハムのドラフト戦略を見習うべきだ」という声が上がっていた。ある主力は「最近の日本ハムには大谷や中田とか、若いスターが増えたよね。それに比べてウチは『若手が伸び悩んでいる』とか言われる。それってドラフトの方針が関係していると思うよ」と話していた。

 

 日本ハムの指名方針は徹底している。2011年には入団拒否を覚悟で菅野を指名し、翌年もメジャー挑戦を表明していた大谷を強行指名したりと、ライバルの動向は考えず“最高の選手”を指名してきた。

 

 一方、巨人は長野、澤村、菅野らドラ1指名の選手はそれなりに成功しているが、球界を代表するスターは出てきていない。前出の主力は、競合を嫌う体質にこそ問題があると指摘し「極端な話、ダルビッシュや田中、大谷だって、指名していればウチに入った可能性はあった。くじで外れることを怖がって“ナンバーワン”を避けていたら、本当のスターは生まれない」と嘆いていた。

 

 有原の好投と、中田の一発で決まったこの日の試合を、フロント陣はどんな思いで見つめていただろうか――。