142球投げ切った! ソフトB武田がルーキーイヤー以来3年ぶりの完封勝利

2015年06月05日 11時00分

最後の打者から三振を奪い、ほえる武田

<DeNA0-8ソフトバンク(4日)>ソフトバンクが4日、DeNA戦(横浜)に8―0で快勝した。先発の武田がルーキーイヤーの2012年9月15日のオリックス戦以来の完封勝利。工藤監督から「投手の心得」を伝授され、ここ数年その才能がくすぶっていた未来のエースが輝きを取り戻した。打線も李大浩、松田に一発が飛び出すなど元気いっぱい。主役がばっちりかみ合い交流戦は3カード連続の勝ち越し。貯金も今季最多の9となった。首位・日本ハムの背中をしっかりと追いかけている。

 

 2回、畳み掛けるような攻撃でDeNAの先発・モスコーソから一挙4点を奪った。口火を切ったのは好調の5番・李大浩だ。

 

 無死一塁から内角低めのツーシームをすくい上げて、左翼席にまで運ぶ先制2ラン。チーム単独トップとなる15号アーチに「見逃せばボールかな? 少し難しいボールだったけど、うまく振り抜けたよ」とニッコリ笑顔を浮かべた。

 

 交流戦前の日本ハム戦で腰痛を発症。「歩けないくらい」の痛みが襲った。しかし、それでも交流戦の初戦から戦線に復帰。指名打者を使える本拠地とは違い、敵地では一塁を守りながらの出場だが「(症状は)試合に出ている以上は気にしていないし、気にしちゃいけないと思う」。何食わぬ顔で出場を続けている。

 

 この一撃で打線が活気づいた。7番の高田が右中間を破る適時三塁打を放つと、最後は先発・武田がプロ初安打となる右前適時打でさらに1点を追加した。「チャンスなんで、とにかくボールに食らいつきました。ヒットになったのはたまたまでしょうが…」

 

 自らバットで奪ったリードを武田が守りきった。序盤は威力のある直球でDeNA打線を封じ込み、中盤以降は伝家の宝刀・カーブなどの変化球を効果的に使う変幻自在の投球。3連勝で今季5勝目を挙げた。

 

 高卒1年目の2012年に8勝1敗、防御率1・07の成績を残した。そのポテンシャルは抜群。しかし、その後の2年間は伸び悩みを周囲に印象付けてしまった。チーム内からも「普通に投げれば、そうは打たれない。しかし、楽をして投げようとしている。あれだけの能力があって、まだ若いのに…」(球団関係者)とその才能を惜しむ声が出ていた。

 

 そんな中、今季は工藤監督のもとで“投手の心得”を伝授された。たとえば、武田の失点で多いのが6回と7回につかまるパターン。そのため指揮官は「球数ではなくてボールがどうか。彼には100球とかうんぬんじゃなくて、乗り切れるようになってほしい」とピシャリ。5月6日のロッテ戦では結果として試合を落としても続投させた。

 

 また、将来のエース候補として、試合の流れを読みながらの投球もアドバイスされた。武田も「(3アウト目の)終わり方だったり、ゲームの流れを見ながら投げるようにしたい」と話すなど着実に成長を見せている。

 

 これで交流戦は3カードすべて勝ち越し。貯金も今季最多の9。いよいいよ首位・日本ハム追撃の態勢は整った。