油断大敵――。DeNAの中畑清監督(61)が28日、これまでのネガティブ発言から一転、優勝への逆算を口にしてしまい、尻に火がついた。

 両リーグ合わせて最速で30勝に到達した中畑DeNA。28日のオリックス戦(横浜)前、自軍ベンチで日に日に増える報道陣に中畑監督は「残り93試合? 80台(の勝ち数)で優勝できるな」と思わずポロリ。これまで慎重な姿勢を貫いていたが、余裕からか残り勝ち星の計算を始めた。

 さらに“絶口調”の中畑監督は「勝つのにも疲れちゃったな。慣れてないし」と笑いを誘うなど完全にリラックス。だが、試合が始まると浮かれムードは吹き飛んだ。

 先発の三嶋が制球の乱れで5回3失点と自滅。自慢の打線もオリックス先発ディクソンに7回10三振を奪われた。最終回、平野佳から3点を奪うも3―4で敗戦。4月15、16日の巨人戦以来となる本拠地カード負け越しとなり、2位巨人とのゲーム差も1となった。

 球団関係者は「優勝とか、うかつに言うからこうなる。そういう発言は首位にいる監督として格が下がる」と指揮官の軽口をたしなめた。さすがにバツが悪い中畑監督は試合後、厳しい表情で「今日は完敗だった」と猛省。29日からのロッテ戦(QVC)での仕切り直しを誓った。