<DeNA4-2オリックス(27日)>DeNA・中畑監督の心配は杞憂に終わったようだ。27日のオリックス戦(横浜)は今季16度目の逆転勝ちで4―2と快勝。三浦が無傷の3勝目を挙げ、山崎康は18セーブ目をマーク。両リーグ最速の30勝に到達した。

 試合前の指揮官はいつになくナーバスだった。ここまでチームを引っ張ってくれた主将で4番の筒香は右太もも痛でベンチ入りはしたものの2戦連続で出番なし。同じく首位躍進の原動力となっているルーキー守護神・山崎康も24日の阪神戦で危険球退場となるなど、いままでになかった現象が現れていたからだ。

 いつもなら試合前には報道陣と談笑し、時にばか話もするのに、この日は軽口も一切なし。「(捕手の)嶺井を抹消したばかりで高城が骨折していたら大変だった」と前日、左手に死球を受けた高城を心配すると「苦しい時の番長頼み」と野球の話題に終始。さらにドラフト3位ルーキー・倉本の早出特打を熱心に見守った。

 ただ、そんな指揮官の心配をよそにナインは躍動した。先発・三浦が初回に2点を献上しながらも7回2失点と粘投。打線は1点を追う7回にバルディリスの6号ソロで追い付くと、一、二塁から石川の適時打で逆転。不安視されていた山崎康も2点リードの9回から登板し、危なげない投球を見せた。

「本当に内容のいいゲーム。昨日良くないゲームをしたので、その借りを返した。(三浦)大輔がゲームをつくってくれた。流れがいい感じ。今日の試合はサイコー」。やはり中畑監督には明るい笑顔が似合う。