中日戦(14日、横浜)を4―3で制し横浜スタジアム10連勝で貯金9と快進撃を続けるDeNA。「優勝」という気の早い声も出てくる中、一軍の日本人野手ただ1人の日本一経験者が「優勝する雰囲気が出てきている」と断言した。

 2011年オフに西武からDeNAに移籍したゴメスこと後藤武敏G.内野手(34)。代打の切り札として今季3割1分8厘、4打点の成績を残している。後藤は西武時代の04年、08年にリーグ優勝、日本一を経験。特に08年は出場49試合ながら12本塁打というキャリアハイの活躍で渡辺監督の日本一に貢献した。

 その後藤は今年のDeNAについて「チームが08年の西武の雰囲気に似てきた」という。

「あの時の西武と同じで今年はクリーンアップが揃って、抑えもしっかりしている。選手それぞれが自分の役割をキッチリとこなしている」。08年の西武は中島裕之(現オリックス)、中村剛也、ブラゼルの主軸にG・G・佐藤、後藤らが周りを固めた。対してDeNAは梶谷、筒香、ロペス、バルディリスが3~6番を担っている。また08年西武はグラマンが守護神を務め、31セーブをマーク。DeNAではドラ1ルーキーの山崎康晃がすでに16セーブを挙げている。

 そんな中、後藤は今後に向けた課題も忘れない。「だんだん勝つ苦しみが出てくる。巨人の選手は“ウチは8月の勝負どころとか、ここぞというところでは絶対に負けない”と話していて実際、そうなっている。チーム状態がいい時と悪い時が出てくる。できるだけ悪い期間を短めにして戦っていかないといけない」

 ソフトバンクで優勝を知る多村仁志が足を痛め二軍調整中とあって、後藤からのアドバイスはCSすら未経験のDeNAナインにとって金言となるだろう。