巨人の新助っ人、ホアン・フランシスコ内野手(27)がいよいよ総スカンとなっている。調整中の二軍で満塁場外弾を放つなど持ち前の長打力を猛アピールしているが、拙守連発に泣かされた一軍投手陣は再昇格に戦々恐々。さらに二軍では新たな“事件”も発覚し、チーム全体で悲鳴が上がっている。

 チームの休養日となった11日は一部の投手陣がジャイアンツ球場で調整した。12日から始まる広島との3連戦(東京ドーム)の初戦に先発する菅野は「自分の仕事をするだけ。初戦をしっかり取れば不安を取り除けるのでは」と気合を入れ直した。

 広島とは因縁の対決となる。敵地マツダスタジアムでの3連戦(4~6日)はフランシスコの拙守連発と打撃不振でまさかの3タテを食らった。チームに根付いた悪い流れは断ち切れず、首位から陥落したばかりか先週は1勝5敗と大ブレーキがかかった。

 菅野も広島3戦目でバント処理と捕球ミスでリズムを狂わされた“被害者”のひとり。それでも「ミスを責めるのは簡単だけど、そういうのは好きじゃない。長いシーズン、そういうこともある」と大人の対応に徹したが、守備で足を引っ張られることが目に見えているだけに投手陣は問題の助っ人の動向に気が気ではない。

 わずか5試合で二軍落ちとなったフランシスコは、そのファームで満塁場外弾を放つなど持ち前の長打力を猛アピール。それだけに「近いうちに戻ってくるのでは…。もう帰ってこなくていいよ!」と拒絶反応が出ている。

 さらに助っ人が居座る二軍からも困惑の声が…。実は前日10日のイースタン・西武戦前に新たな“奇行”を繰り広げていたのだ。試合前の練習中に“キューバの至宝”セペダに対してヘルメットの上からバットで小突いたり、平手で脳天を数回たたいた無礼行動は本紙が昨報したが、それだけではなかった。打撃練習を終えたフランシスコはロッカールームに引き揚げると、自身のスマホを使って大音量で音楽を流し始めた。若手たちが同じ部屋に入ろうとしたが、大男が醸し出す不気味な雰囲気に圧倒されて踏み込むことができず、閉め出される形となったヤングGたちは通路のベンチで昼食をとるハメとなった。

 フランシスコの“籠城”は20分近く続き、練習を終えたセペダが戻ってきたことで終了となった。ただ、二軍ナインの中には後味の悪い空気が残り「勘弁してほしい。あいさつもしないし、いつ(一軍に)上がってくれるんですかね…」と首をすくめる。

 一軍からは「帰ってくるな」、二軍からは「早く出て行け」と両方からブーイングを浴び、まさに四面楚歌のフランシスコ。問題児に果たして居場所はあるのか。