藤浪再生へのお手本は「暴投王」

2015年05月10日 11時00分

3回、走者一掃の3点二塁打を許し、がっくりの藤浪
3回、走者一掃の3点二塁打を許し、がっくりの藤浪

 阪神・藤浪晋太郎投手(21)が8日の広島戦(甲子園)に先発し、5回8安打7失点と大炎上。今季早くも4敗目(1勝)を喫した。初回こそ自己&球団最速記録を更新する158キロをマークしたが、2巡目からは広島・松山ら苦手の左打者らにボコボコにされた。これで6試合連続白星なし。そんな藤浪を再生するために首脳陣は、ある人物を…。

 

「調子自体は良かった。相手にとらえられるような投球になった。ゲームを作れずに申し訳ないです」。降板後の藤浪は何度も首をひねりながら自己ワースト7失点を喫した試合を振り返った。

 

 初回は広島・菊池を自己&球団最速となる158キロの直球で空振り三振に切って取るなど快調そのもの。久々の白星を予感させた。ところが3回にリズムを崩した。捕手・梅野の悪送球で無死一、二塁。連続三振で二死までこぎつけたが、松山に先制打を浴びると連続四球で押し出し。会沢には初球を3点二塁打とされ、この回、一挙5失点。4回にも丸に一発を浴び、5回7失点でKOされた。和田監督は「もったいない! 一本調子というか、あれだけ球がいっているのになぁ。工夫(が必要)というかなぁ…」とあきれるしかなかった。

 

 これで6戦連続白星なし。これまで藤浪の自主性に任せてきた首脳陣も我慢の限界なのだろう。藤浪再生のために、ある人物を「お手本」にさせるという。その人はヤクルトの新垣渚投手(35)。松坂世代の一人として鳴り物入りでプロ入りしたものの、継続的に結果を残せず、昨年7月に古巣・ソフトバンクを放出される形でヤクルトに移籍。昨季は0勝。1試合での暴投記録をセ、パ両リーグで持つなど制球難が最大の弱点だった「暴投王」だが、あるコーチはこう明かす。

 

「藤浪とは投手としてのレベルが違うかもしれないけど、共通する部分が多い。新垣も藤浪も長身の速球派で荒れ球系の投手。球種も近い。特に(新垣が)ウチに投げた今年の試合(4月30日、甲子園、6回3安打1失点)は素晴らしかった。今までの失敗を踏まえ、新垣がどうやって変わったのか参考にしたい。新垣が、どのような配球や攻め方、リズムを持っているのか、じっくり研究して藤浪の今後に生かしたい。特に左打者に対してどう攻めていたかは参考になる」。今の藤浪には新垣が最高の「お手本」になると見込んでいるのだ。

 

 一進一退が続くチームはいまだ5位。浮上するには藤浪の復活は不可欠だ。首脳陣は“新垣先生”で、そのきっかけをつかませるつもりだ。