<ロッテ3-2西武(4月30日)>「京大君」のカゲに隠れていた「早大君」にプロ1号弾が飛び出した。ロッテのドラフト1位・中村が30日の西武戦(QVC)でプロ初の1番・三塁でスタメン起用され、右翼席に先頭打者弾を放った。

 初回、西武先発ルブランの4球目、135キロの高め直球を叩いた。中村は「しっかり振り切れたので感触は良かったですが、ライトの足が止まっていたので右飛だと思って走ってました」と初々しいコメント。

 ルーキーが初回先頭打者本塁打でプロ初本塁打を記録するのは1998年の坪井(阪神)以来、両リーグを通じて6人目の快挙だ。

 早大では主将を務め、華々しく入団した中村だが、同期のドラフト2位で京大卒の右腕・田中に話題を奪われ続けた。前日29日にはその田中が満員の観衆の前で、3回5失点KOデビュー。翌日に1位入団の意地をしっかり見せつけた格好だ。

 試合前「打順をいじりますよ」と不敵に予告していた伊東監督の期待にも応えてみせた。「両親も見に来てくれているので、いいところが見せられて良かったです」と笑顔を見せた中村。ロッテ待望の若きスター誕生となるか。