巨人の“第83代4番打者”なぜ中井なのか…「聖域」論争再び

2015年04月30日 16時00分

中井(囲み写真)を4番に指名した原監督の狙いは…

 巨人にまた新たな4番打者が誕生した。1―5で敗れた29日の中日戦(東京ドーム)で、登録抹消となった坂本勇人内野手(26)に代わり“第83代4番打者”に指名されたのは、中井大介内野手(25)。村田修一内野手(34)ら歴代の4番打者を抑え、原監督が8年目の若武者を伝統球団の“聖域”に据えた理由とは――。

 坂本が左ふくらはぎの張りで登録抹消となったこの日、東京ドームに「4番、ファースト、中井」がコールされると、スタンドからはどよめきが起こった。

 前日は村田が、復調をアピールする一発を放ったばかり。だが原監督は村田を7番、試合前の時点まで打率4割超と好調だった中井を“第83代”の4番に指名した。

 現在の一軍メンバーには村田、高橋由、長野、アンダーソンと歴代4番打者が4人もいる。そうした“実績組”に任せるのではなく、原監督があえて中井を選んだ意図はどこにあったのか。

 オーダーからはっきりしたのは、村田への信頼感がとことん失墜しているということだ。途中出場で本塁打を放った前夜も「走者を置いたところでの打撃という部分で打破してくれれば…」と注文を付けたが、勝負強さを重視する指揮官としては、出場27試合で5打点という数字はやはり許しがたいのだろう。

 それならば若い中井への期待が大きいのかといえば、そうでもない。この日の中井は2打数無安打。6回守備からあっさりベンチへ下げられた。

 一方、この日はイースタン・西武戦に出場した新外国人選手のフランシスコが“来日1号”を含む3打数2安打4打点と猛アピール。原監督は新助っ人を2日の阪神戦(東京ドーム)から一軍合流させる考えを明かしている。中井の4番は「フランシスコが来るまでのつなぎ」(チームスタッフ)。今週末にも“第84代4番打者”が誕生する可能性があるということだ。

 また大田の昇格も決定。試合後の原監督は、中井の4番について「ちょっと荷が重かったかな」と話したことから、今度は大田に大役を任せることも考えられる。ただし“不動の4番”が見つかる気配は今のところ、ない。

 昨季もチーム内外で波紋を呼んだ伝統ある巨人の4番問題。今季も再び“聖域”の重さをめぐる議論が巻き起こるのは避けられそうもない。