広島・前田健太投手(27)が4月29日のDeNA戦(マツダ)に先発し、8回2失点で2勝目を挙げた。自己ワーストの11安打を浴びながらも大量援護に恵まれた赤ヘルのエースは「100%勝たないといけない試合。なるべく『0』を並べられるようにと気を付けた。早い回に1点ずつ返されて相手にいけるぞと思わせないようにと思っていた」と笑顔を見せた。

 そんな前田が最近バイブルにしているのが、高校野球を舞台にした青春マンガ「バトルスタディーズ」だ。遠征での移動の際には何冊も週刊漫画誌を買い込むほどのマンガ好きだが、今年から「週刊モーニング」で連載され始めたこのマンガのとりこになっている。というのも著者のなきぼくろ氏はPL学園出身で、甲子園出場経験もある前田の5年上の大先輩。作中にはPL学園野球部出身者なら分かる“あるあるネタ”もあるそうで「自分たちの時もこういうことあったなと思う部分もあって懐かしく感じる部分がある」というのだ。

 また、登場人物たちの野球にかける熱い思いを目にすることで、甲子園やプロ入りを目指して猛練習に取り組んでいた当時のことを思い出すという。「読んでいてすごく面白いし、新鮮な気持ちになる」と原点回帰につながり、大きな刺激を受けている。

「負けている試合をどう勝っていくかが大事。援護をもらった今日は勝って当たり前。接戦のときに粘り強く投げてチームが勝っていけるようにしたい」と意気込む前田。今後も先輩のマンガから注入される“PL魂”でフル回転する決意だ。