澤村温存…巨人「超裏ローテ」の狙い

2012年09月17日 18時00分

 巨人は16日の阪神戦(東京ドーム)で4―2の勝利を収め、優勝マジックを「5」とした。最短なら19日の中日戦(ナゴヤドーム)で3年ぶりのVが決定する。ところが首脳陣は、名古屋決戦を前に先発ローテを再編成。最強のライバル相手になんとも不安な顔触れとなったが、その裏にはさまざまな“大人の駆け引き”が隠されていた。

 マジックを1つ減らし、17日からは名古屋で中日との直接対決を迎える。原監督は「(覇権を)争っているチームの戦い。今日とまったく同じ姿勢で挑んでいきたい」。

 だが、その言葉とは裏腹に3連戦の先発陣は急きょ再編成されて異例の“超裏ローテ”で臨むことになった。初戦は2年目・23歳の小山、2戦目は4年目・21歳の笠原、そして3戦目は故障明けのゴンザレスの復帰先発が確実視されている。

 当初、3戦目は二軍調整中の澤村が復帰登板の予定だった。川口投手総合コーチは「本人は投げられる状態にあると言っているが、調子が万全になってから」と見送りの理由を説明したが、チーム関係者は「それは大きな理由ではない」と話す。

 この3連戦に限れば、巨人の目標は3連勝ではない。「無理に澤村を投げさせて、CSでも戦う相手に新鮮なデータを提供する必要はない。一方で病み上がりのゴンちゃんの場合は、通じる状態かどうか判断をしたいところ。日本一を見据えた戦いというのはそういうものだよ」(同)

 また別のチーム関係者の見解はこうだ。「小山に関しては、監督が『澤村と競い合える』と絶賛したばかり。今回も吉見に投げ勝ったりしたら、同級生の澤村に火が付かないはずがない。間違いなく全力で抑えにかかる。笠原も好調だから、そうなると3連勝もあり得る。でもそれはね…」

 どうせなら本拠地で胴上げを迎えたいのがチーム全員の本音だが、3連勝ならば名古屋で決まる。首脳陣は負けん気な澤村の“KY魂”に火が付くことを恐れたのではないかというのだ。

「2勝1敗か1勝2敗で東京に戻るのがベスト」という計算が導き出した“超裏ローテ”。逆に中日の怒りの反撃に合わなければ良いのだが…。