楽天の2年目左腕・松井裕樹(19)が守護神として継続されることが21日、明らかになった。大久保博元監督(48)が「(負傷離脱中の)ミコライオが戻ってきたらセットアッパーとして8回を任せる。抑えは松井裕でいく」と明言した。

 昨オフ、元広島のミコライオを年俸1億5000万円(推定)で獲得。だが広島時代の3年間に73セーブをマークしたミコライオは3月に椎間板ヘルニアを患い全治3か月と診断され、長期離脱を余儀なくされた。そこで当初は中継ぎに回るハズだった松井裕が抑えに抜てきされた。

 そのミコライオは二軍でキャッチボールを再開したばかり。抑えとしての実績十分のミコライオが復帰しても、今季ここまで8戦5セーブ、防御率0・00と完璧な投球を続ける松井裕に対する大久保監督の信頼は揺るがず、配置転換はしないという。責任ある立場につけることで松井裕の成長を促す狙いもある。

 松井裕の1年間を通しての抑え起用については、本紙評論家の前田幸長氏も「本当にシーズンを全うした気持ちになる。何物にも替えがたい経験」と勧めてきた。松井裕自身も「(抑えを)先発へのいい経験とは思っていない。中途半端な考えでやれるポジションじゃない」とストッパーに全身全霊をかけている。