阪神に「金本ダブル引退試合プラン」

2012年09月19日 18時00分

 15日の巨人戦(東京ドーム)に勝ち、東京ドーム初勝利を挙げた阪神。現役を退く金本知憲外野手(44)の「ダブル引退試合プラン」が急浮上しているという。

 この日、1―0とリードした9回表に9号ソロを放った新井貴は「金本さんも喜んでくれたので良かった」と安堵の表情を浮かべた。この日は出番がなかったが、チームは引退を表明した金本のためにと、まとまりを見せている。

 しかし、その金本を巡ってフロントは追い込まれていた。「引退試合をどうするか。相手もあることでなかなか決められない」(球団幹部)。球界の通例に習うのであれば、10月5日の最終戦(ヤクルト戦)が有力。一方で引退試合を演出する営業部から「9月29日の広島戦が一番いいのではないか」(営業関係者)との声も上がっており「古巣(広島)との試合で行った方が盛り上がるだろう。広島、阪神両方のファン、選手と過ごすのがいい」(営業関係者)というのだ。

 さらに頭の痛い問題がある。引退試合の相手となる2球団は2ゲーム差(15日現在)で激しいCS進出争いを繰り広げる3位・ヤクルトと4位・広島。しかも10月4、6、7日に直接対決を控えており、候補の2試合いずれの時点でも決着が付いていない可能性がある。

 それだけに「相手もあることだから簡単に決めることはできない」(前出の幹部)と頭を抱える。緊迫した状況でお別れムード一色の“金本デー”に付き合わせることになり、さらに引退試合となれば金本に「4番・スタメン」を任せたいところ。しかし、今季守備での不安が目立つ金本が“引退試合だから”とどちらかの試合で守備につけば、狙い打ちされる可能性もあり、もう片方の球団やそのファンからブーイングが起こりかねない。

 そんな八方ふさがりな状況を打破するためにこんな“ウルトラEプラン”まで浮上した。それは“ダブル引退試合”だ。不公平をなくすには両チームとやってしまえばいい。ある営業関係者は「広島さんにはセレモニーで協力してもらって“引退イベント”を行う。最終戦もしっかりした引退試合をする。そういう考え方もある」。

 また別の球団関係者も「(イベント協力を広島に)打診はすることになるだろう。(金本が)2回スピーチをするのは難しいかもしれないけど」と明かした。

 そうなれば金本も両チームに気兼ねなく「4番・左翼」で先発できるし、これなら2度引退試合を拝めるファンにお得感もある。前代未聞の“ダブル引退試合”で危機を脱するか。