連敗地獄から脱出し、再浮上に燃えていた阪神が14日の中日戦(ナゴヤドーム)に2―3の痛恨サヨナラ負け。再び借金3となった。8回から登板し、2イニング目だった右腕・松田遼馬(21)をピンチに続投させての敗戦に和田豊監督(52)は「勝負にいかせたベンチの責任」と厳しい表情。そんな指揮官に周囲からは心配の声が出ている。それは酒絡みの…。

 8回に代打・関本が、好投の相手先発・バルデスから起死回生の同点打を放ったが、9回に、今季初めて2イニング目となった松田が一死一、二塁のピンチを招き、左の代打・ナニータにサヨナラ打を浴びて、ジ・エンド。結果論ながら、左打者が相手なのに島本ら左腕にスイッチしなかったことなどを踏まえて、和田監督は「松田に任せた? 勝負にいかせたわけだから…。交代? ゴチャゴチャしたことは…。勝負にいかせたベンチの責任だ」と厳しい表情でコメントした。

 そんな指揮官は、ここへきて節制生活をしている。「今、ちょっとアルコールを控えており、禁酒も4週目に入っている」。自他共に認める「大の酒好き」だが、今春キャンプではスポンサーからの接待ラッシュと、高血圧による体調不良で1日入院したこともあって気をつけているのだろう。だが、この就任4年目にしての禁酒が周囲は逆に心配という。

「体調が悪くなってるとかも聞いてないし…。飲まないだけでなく今、監督は外にも一切出ない。遠征先でも宿舎で食事するくらいで、外では誰にも会ってないと思うし…」と球団関係者。別の関係者は「禁酒したことで逆に余計なストレスがたまらないといいけど…。今年にかける思いもあるのかもしれないが、ほどほどに飲んでまた、頑張っていけばいい。今から自分を追い込む必要はない」と酒解禁を訴えるほどだ。

 球団幹部が「監督には交際費が出ているのに、今年は全く使わない」と苦笑するほどの和田監督の節制ぶりだが、もしも禁酒した上に、ストレスなどでダウンとなったら、シャレにもならない。ここは元の指揮官に戻ってもらいたいというのだが、果たして、この“酒問題”はどうなるか…。