広島が天敵の存在に頭を悩ませている。12日の阪神戦(甲子園)では1点リードの8回にセットアッパーの中崎が鳥谷に逆転2ランを浴びて敗戦。手痛い取りこぼしにも緒方監督は「今はセットアッパーが中崎、抑えがヒースというのがうちの形。使って打たれたのは私の責任。戦う気持ちを持って弱い気持ちを見せずにマウンドに立ってくれればいい」と配置転換を否定し、打たれた中崎にはゲキを飛ばした。

 しかし、チーム内は中継ぎ陣の“鳥谷アレルギー”を心配している。「ここ数年、試合終盤のいいところで打たれているイメージがある。特に甲子園ではその傾向が強い。誰かが何とかしないといけないんだが…」(チーム関係者)

 鳥谷キラーの存在が必要となるが、その筆頭候補だった新助っ人左腕のマイク・ザガースキー投手(32)が11日の初対戦でいきなり二塁打を浴びてしまったことで計画は頓挫。昨年、大事な一戦で決勝点となる一発を浴びた福留への苦手意識を払拭しようと、このカードで警戒網を張ったが、今度は鳥谷に打たれたとあって新たな苦手意識が芽生えることに戦々恐々としている。重症になる前に早めに対策を講じたいところだが、果たして…。