<中日5-4広島(5日)>広島が5日の中日戦(ナゴヤ)で延長12回の末にサヨナラ負けを喫し、泥沼の6連敗となった。一時は2点あったリードをひっくり返されての敗戦に緒方孝市監督(46)は「相手のミスもあって流れがきたかなと思ったが、その後の1点が取れなかった。チャンスはあったので一本が出ていれば…」と頭を抱えた。

 早くも借金「5」を背負ったベンチはお通夜ムードだが、チーム内からは「あのときの再現だ」と、何とか前を向こうとする声が上がっている。“あのとき”とは2012年の開幕直後のこと。当時は開幕戦から2敗1分と未勝利のまま本拠地での巨人戦を迎えた。戦力十分の巨人相手とあって苦戦が予想されたが、見事な3連勝。息を吹き返したチームはその後、連勝を「6」にまで伸ばすことに成功した。

 そうした経緯があるだけにマツダスタジアムでの7日からの巨人戦に向けて、チーム関係者は「あのときも厳しいチーム状態から巨人を倒して勢いに乗った。今回もそれができればまだ盛り返せる。去年もそうだったが、春先の巨人戦にうちは強い」と期待を寄せる。指揮官は「広島に帰って野手に奮起してもらって何とかこの連敗を止められるように頑張っていきたい」と話したが、望み通りの結果でV字回復することはできるか。