広島が3日の中日戦(ナゴヤドーム)に延長10回、2―3でサヨナラ負け。泥沼の4連敗となった。7試合でわずか19得点と湿りっぱなしの打線に緒方監督は「得点圏に走者を置く形は作れているが、そこで一本が出ない。一本タイムリーが出てもその後は続かない。打線が線ではなく点になってしまっている」とため息をついた。

 黒田の復帰もあり開幕前には優勝候補に挙げられていた赤ヘルにとっては予想だにしなかった連敗…。ただ、球団側の今季にかける本気度はハンパではない。この日、球団はネイト・シャーホルツ外野手(31=レンジャーズ3A、右投げ左打ち)と契約したことを発表。今月中にも来日するとみられる新助っ人は、メジャー通算で打率2割5分3厘、52本塁打という実績の持ち主で、右ヒザ負傷で長期離脱中のエルドレッドの代役として期待されている。ただ、驚くのはその年俸で、1年目としては球団史上最高額の116万2000ドル(約1億3900万円)プラス出来高払い(推定)と広島にとっては超破格の値段なのだ。

 これまで広島がシーズン途中に補強する助っ人の相場は2000万~4000万円程度。来日後に活躍すれば契約を延長し年俸が倍増する方式だった。しかし、今回はいきなりの1億円超えとあって、チーム内では「まさかそんなに高い選手を獲ってくるとは…。それだけ球団側も『今年やらないと』と思っているのだろう」と驚きの声が上がるほどだった。

 今後の結果次第ではさらなる大物助っ人補強の可能性もありそう。果たして現場は大きな期待に応えることができるか。