中日が2日の巨人戦(ナゴヤドーム)に5―3で勝利して、2013年7月以来の同カード3連勝を飾った。「去年は(巨人に8勝16敗と)かなり負けていたので良かった。大阪で(阪神に)3連敗して、こっちで1つ勝って、流れが変わるような気がしていた」とは谷繁元信監督兼捕手(44)。巨人戦の結果次第ではズルズルといきかねない正念場だっただけに、ホッとひと息だろう。

 そんな3連勝の立役者と、チーム内で言われているのは、なんと「ふぐ」だ。実はこの巨人3連戦からナゴヤドームの一塁ベンチにはふぐの置物が置かれている。持ち込んだのは森繁和ヘッドコーチ(60)。阪神との開幕カードで3タテを食らった大阪でふぐ料理店に出かけた時に、店の大将が「縁起が良いから」とプレゼントしてくれたという。

 ふぐの本場である下関などでは、昔からふぐは「ふぐ」ではなく「ふく」と呼ばれている。「ふぐ」では音の響きが「不遇」「不具」とマイナスのイメージにつながるからで、逆に「ふく」は「福」につながるから。それ以来、ふぐは「福を招く」縁起の良いものとされてきた。「福といえば、ウチには福田もいるし福谷もいる。だったら、いただいておこうかと思ってな」(森ヘッドコーチ)

 早速、ベンチに飾ってみたところ、チームは今季初勝利。そして3連勝。“福つながり”の福田は3試合で2本塁打を放ち、福谷も2セーブをマークし「ふぐを飾って“ふく”が大活躍。これはふぐの御利益以外にありませんよ」とチーム内も感謝感激だ。森ヘッドは「外せなくなっちまったな。大事にしないと」とニヤリ。「ふぐ」が竜の守り神となっている。