日本ハム・大谷翔平(20)に待望の一発が飛び出した。1日のロッテ戦(QVCマリン)に「5番・DH」で先発出場した“野手・大谷”は2回、藤岡の投じた直球をバックスクリーンにはじき返した。

“投手・大谷”はオープン戦で3試合に登板し、防御率7・36と首脳陣を不安にさせた。プロ3年目で初の開幕投手を務めた27日の楽天戦では白星を挙げたが、右ふくらはぎをつって6回途中で降板。何かと周囲を心配させてきたが、野手では2試合目で一発回答だ。今季1号が貴重な先制弾となった大谷は「スイングが良かったのはもちろんなんですけど、ボールをしっかり見極めることができたのが大きかったのかなと思います」と手応えを口にした。

 二刀流の大谷の一発は“元二刀流”にも刺激となった。レギュラー定着に猛アピール中で、この日が今季初スタメンの2年目・岡が二死一、二塁からプロ初本塁打となる3ランを左翼席に運んだ。「とにかく結果を出して期待に応えたいという思いがあった」。倉敷商3年時にはエースとして甲子園に出場し、通算本塁打は30本。明治大では投手として最速152キロをマークし、野手としても東京六大学リーグで打率3割1分7厘の好成績を残した。

 2人の二刀流経験者の一発で2回に一挙4点を奪った日本ハムは、5投手の継投もズバリとハマって1点差で逃げ切り勝ち。栗山監督にとっても頼もしい限りだろう。