中日が1980年以来、35年ぶりとなる屈辱の開幕3連敗を喫した。2試合連続サヨナラ負けの次は自慢の投手陣が2桁失点とズタボロ。打線が初回に5安打を浴びせて3点を先制したが、先発の八木が持ちこたえられなかった。初回には森野が二塁へスライディングした際にセカンドの上本の送球を右手親指に受け、負傷交代するなど踏んだり蹴ったり。この状況に球団関係者からは「やっぱり、ここ(京セラドーム)は鬼門」との声が上がっている。

 昨季の中日は勝負どころの8月に7勝20敗という歴史的な失速をして優勝争いから脱落した。そのターニングポイントとなったのが8月20日の阪神戦。この京セラで起きたワンプレーだった。同点の7回二死満塁。完全に打ち取った外野フライをセンター・大島とレフト・藤井が激突。大島のグラブからボールがポロリと落ち、2点を勝ち越され、これが決勝点となった。この信じられないプレーを機にチームは急降下。指揮官も「あそこからおかしくなった」と振り返っていたものだ。そんな魔の地で再びの悪夢だけに「やっぱり…」となっているわけだ。

 前回開幕3連敗の1980年は、その連敗が6まで伸び、シーズン最下位に終わった中日。谷繁監督は「前を向いてやっていくしかない。前を向いて全員でやっていきます」と話したが、京セラでは今年も8月11日から阪神3連戦が待ち受けており、こちらの対策も必要だ。