広島に復帰した黒田博樹が29日のヤクルト戦(マツダ)に先発し、7回5安打無失点、1四球5奪三振で初勝利を収めた。チームは2―1で逃げ切った。

 8年ぶりとなる日本での公式戦マウンド。0―0の4回裏二死一塁から、打者として復帰後初安打となる右翼線二塁打を放ち、二、三塁とチャンスを広げたが、続く野間が一ゴロに倒れた。

 そんな黒田の姿に奮起したのか、広島は5回裏、梵の適時二塁打で先制。勝ち投手の権利を得た黒田は6回二死からミレッジに初四球を与えるが、4番・雄平を中飛に打ち取った。

 7回も無失点で切り抜け、7回裏に広島が追加点を挙げて2―0に。8回からリリーフの一岡にバトンを渡した黒田は、7回5安打無失点、1四球、5奪三振という内容で勝ち投手の権利を得たままマウンドを降りた。

 後を託した一岡が1点を失ったが、9回を新守護神ヒースがなんとか抑えた。

 黒田の話=広島のマウンドは最高でした。自分でも力が入りすぎてバランスがよくなかったが、何とか投げることができた。なかなか味方も点を取れず苦しんだ。何とか援護してもらうまで頑張ろうと思った。(勝利の瞬間は)仲間を信じて裏のモニターで見てました。一番は本当にこれだけたくさんの声援を受けてマウンドに立って、いい結果が出た。ホッとしています。いつまで体が続くか分からないですが、体が続く限りチームのために投げていきたい。