札幌地裁は26日、札幌ドームで試合観戦中にファウルボールが30代の女性に当たり、右目を失明した事故の判決で、日本ハム球団などに約4190万円を女性に支払うよう命令した。

 地裁の「球場の設備は安全性を欠いていた」との指摘に対し、日本ハム球団は「今回の判決は遺憾であり、プロ野球観戦の本質的な要素である臨場感が失われてしまうことを懸念いたします。一球団のみならず野球界全体に及ぼす影響も十分に考えられることであり、判決の内容を精査の上、控訴を視野に検討してまいります」とコメントを発表した。

 同種の訴訟で球団側に賠償を命じる判決が出たのは初めて。女性は札幌市内で記者会見し「球団は二度と同じ事故が起こらないよう対策をしっかりしてほしい」と話した。