<ズームアップ甲子園>第5日(25日)の第2試合で宇部鴻城(山口)と対戦する健大高崎(群馬)はスローガンに掲げる「機動破壊」が話題だが、怒号が飛び交う練習も異色なものとなっている。誰かがミスをしたり、態度の悪いそぶりを少しでも見せれば、青柳監督や生方コーチらから「生意気なんだよ!」「一生懸命にやれ!」。さらに選手の間からも「何やってんだ!」とボロクソに言われるのがおきてだ。

 そして、これがチームに大きな効果をもたらしているという。「最初はへこんだときもありましたけど、今では精神的に相当強くなりました」(ある選手)。柘植主将も「(怒号は)プレッシャーとなるけど、それが甲子園の大舞台にも通じるものがあると思う。自分も積極的に言うようにしている」と証言する。

 青柳監督は「ダメなものはダメとこちらが真剣に言わないと、選手たちも真剣に受け止めてくれない。いいチームでも高校生だと慢心や気の緩みが出て負けてしまう。ただ、練習は厳しくやるけど、試合では何も言わずリラックスしてやるようにしている」とチーム方針を明かす。柘植主将は「監督さんやコーチは自分たちのことを思って言ってもらっているので優勝して胴上げをしてあげたい」と燃えている。