巨人・原辰徳監督(56)が23日、都内で行われたセ・リーグの「ファンミーティング」で、開幕戦で激突するDeNA・中畑清監督(61)と火花を散らした。DeNAは昨季、巨人が唯一負け越した相手。腹の内ではリベンジに燃えまくっている。

 セ6球団の監督が顔を揃えたトークショーで最も盛り上がったのは巨人とDeNAの指揮官対決だった。口火を切ったのは中畑監督で「辰ちゃん(原監督)の胸を借りるつもりで大いに暴れたい」と宣戦布告。さらに昨季の巨人戦の勝ち越しに関し「(原監督は)ウチに負けて悔しかったと思うよ。だから私は、辰ちゃんの『新成』というスローガンも、それで決めたんじゃないかと思っている」と斬り込んだ。

 原監督も「今年はいつになく、自信満々の中畑さんに見える」と応じ、ここから“舌戦”が幕を開けた。ドラフト1位ルーキーの紹介コーナーで、今度は原監督が岡本和真(18=智弁学園)の肩に手をやると、中畑監督に視線を向けて「巨人の大型三塁手といえば、長嶋さん、中畑さん、原辰徳、そして岡本和真!」とやって、見事にやり返した。

 会場を埋めたファンを沸かせた両監督トークだが、実は事前に「みんなでトークを盛り上げましょう」と示し合わせていたという。だが、原監督がいつになく中畑監督の“挑発”に反応したのは、サービス精神からだけではない。原監督に近い関係者は「これまで監督が意識する相手といえば落合さんの中日だけでしたが、最近はむしろDeNAの動向をすごく気にしている。『中畑さんにだけは負けられない』という思いを強く感じます」という。

 リーグ4連覇と日本一奪回を目指す巨人だが、原監督の目標は今季こそ中畑ベイを倒しての「完全優勝」だ。