終戦ムード一掃!武田粘投5勝

2012年09月10日 12時05分

 今年の鷹は不死鳥だ。ソフトバンクは9日のロッテ戦(ヤフードーム)に3―0で快勝。ライバルの西武が負けたため、首位に3ゲーム差まで肉薄した。この日は先発のルーキー武田翔太(19)が制球に苦しみながらも5回無失点で5勝目をマーク。打っては4番・ペーニャが推定145メートルの特大3ランでロッテを3タテした。まだまだ苦しい戦いは続くが、投打の歯車がかみ合ってきたのは鷹にとっても吉兆だ。

 CS争いのライバルを蹴落とし、上位を猛追する価値ある勝利は主砲の一発で手繰り寄せた。0―0で迎えた3回だ。一死一、三塁の場面で打席を迎えたペーニャが、ロッテ先発藤岡の直球をジャストミート。ピンポン球のようにはじき返された打球はグングンと伸び、左翼席中段へ。

 先制の19号3ランは推定飛距離145メートルの特大弾だ。

「打ったのはストレート。レフトスタンドの上のビジョンに打球を当てるには、まだまだノーパワーだね! チームが連勝しているし、先制点を取って今日も勢いに乗っていきたいと思ってた」

 驚異の怪力を誇るドミニカンは、そう言って声を弾ませた。さんざん悩まされた日本人投手の配球にも「自分への攻められ方は分かってる。インコースの真っすぐが多かった。読んで打ったよ」とドヤ顔だ。

“戦友”にささげるアーチでもあった。お立ち台では「ワン、ツー、スリー、マッチ!」と叫んだ。右手の骨折で離脱し、この日ヤフードームを訪れた松田の決めゼリフを拝借した助っ人は「一番悔しいのはマッチ。CSに行けば戻ってくれると思ってる。マッチのためにあれを(お立ち台で)やった」と振り返った。

 先発の黄金ルーキー・武田も不調ながらゲームをまとめる新人離れした投球を見せた。初回に自らのエラーと四球などで一死満塁のピンチを招いたが、井口を理想通りの投併殺に料理。制球に苦しみ自身ワーストタイの4四球ながら、5回を無失点に抑えて球団高卒新人では2002年の寺原(現オリックス)以来となる5勝目をマークした。

 もちろん内容には満足していない。ドラ1右腕は快記録に「助けられた勝利」と話し、「最後までコントロールが安定しなかった。反省することがたくさんある。若干重心が高いのと(体の)開きが早い」と苦笑いで猛省した。

 前カードの西武戦で負け越し、リーグ3連覇は絶望的になりかけた。だが、3タテでロッテ戦の年間勝ち越しが決定。CS争いのライバルを引き離したばかりか、首位の西武に再び3ゲーム差まで迫った。最後まであきらめない鷹は息を吹き返した不死鳥となり、上位を追撃する。