脱〝銭ゲバ〟もくろむ岩隈

2011年12月30日 17時14分

 海外FA権を行使し、メジャー移籍を目指す楽天の岩隈久志投手(30)が越年覚悟で複数球団との交渉に臨んでいる。15日から極秘渡米している岩隈は失敗に終わった昨年に引き続き、今回の交渉でも球団側の誠意を強調。その裏には昨年の苦い経験があるという。


 岩隈サイドは昨オフのポスティングで落札したアスレチックスや、入札額で2位だったツインズなどと水面下で交渉中。しかし、各球団からの評価はそれほど高くはない。今季6勝7敗と成績が振るわなかった原因でもある右肩痛が不安視されるからだ。関係者の話では、昨オフの落札額と4年契約の年俸の合計3435万ドル(約26億7000万)を準備したア軍からも同等額、あるいは下回る額を提示される可能性があるという。


 それでも岩隈サイドは「お金じゃない」というスタンスで交渉に臨むという。

 

「あくまでも提示した条件をのんでくれる誠意を見せてくれる球団を選ぶつもりのようです。日本球界への未練はまったくない。今回の渡米も帰国日を設定していないようですし、決まるまで帰ってこないでしょう」(球団関係者)


 あえて金額に固執しない姿勢を見せる裏には“銭ゲバイメージ”を払拭する意味もあるという。昨年ポスティングシステムでの移籍が破談。当時の代理人だった団野村氏は楽天での3億円とほぼ変わらない年俸提示をしたア軍に「誠意が見られなかった」と説明した。岩隈本人は「お金じゃない」と話したが、周囲からは「お金じゃないなら行けばいいのに」という声を多く浴びせられた。日本球界を気持ちよく去るためにも、この誤解だけは消しておきたいようだ。


 不倫相手とのスキャンダル問題は関係者の尽力もあり、ある程度の沈静化に成功。「家族にも説明し『ハメられた』ということで認識してもらったようです」(別の球団関係者)。今オフこそ笑顔の報告ができるか。