巨人・村田 打撃道の迷路はまり込む

2012年09月09日 11時14分

 巨人・村田が待望の優勝を目前にして、悩みのトンネルにはまってしまっている。7日のヤクルト戦(神宮)では、勝負どころでの度重なる凡打に“懲罰交代”。8日の第2戦(新潟)には頭を気合の丸刈りにし、気分一新で臨んだものの、出口はまだ遠い状態だ。その原因はVの重圧ではなく、もっと根深いものだった。

 

 3回途中。激しい雷雨が襲い、試合は30分以上も中断したが、優勝へひた走る巨人ナインの気持ちは途切れることはなかった。初回に阿部の左中間2点二塁打と矢野の犠飛で3点を奪うと、中断後の4回には坂本の中越え二塁打でさらに1点。苦手だったはずのヤクルト先発・村中を粉砕した。

 

 そんな中、一人浮かない表情だったのが村田だ。この試合には5番・三塁で先発。初回、一死二塁で球粘ったものの内角直球に詰まらされ三ゴロに倒れると、3回は無死一塁で高めの直球に反応したものの捕邪飛で走者を進めることもできなかった。4回も二死二塁で、一発も狙える場面だが外角直球を強引に引っ張っての一ゴロと、まったく元気がなかった。

 

 気分を一新したはずだった。新潟へ移動する村田の新しい髪型に、周囲は騒然となった。五分刈りを基本に両サイドをさらに短く刈り込んだソフトモヒカン風の丸刈り頭に変身していたのだ。  前日7日には、2打席凡退した直後に交代を告げられ、監督の了承のもと試合途中で帰宅した。試合後「あの内容では期待できない」(岡崎ヘッドコーチ)と語るなど、不調による“懲罰交代”だった。村田の髪型はいわば反省、リフレッシュの意味でのものだった。

 

 これまではどんなに深刻な不振に陥っても髪形などを変えることは一切なかっただけに、その悩みの深さがうかがえる。

 

 一体、その悩みの裏には何があるのか。よく言われているのが「プロで初めて体験する『優勝』に対するプレッシャー」だ。しかし、チーム関係者は「そうではない」と断言する。「自分が今の打線に本当に機能しているのか。そこに悩んでいるんだ。つなぎの打撃でも、以前のような本塁打を狙う打撃でもなかなかだからね」

 

 一時は「自分の決めた道」と腹を決めたはずの「つなぎの打撃」も打点や打率に反映されず、かといって横浜時代のような「本塁打を狙う」打法に戻ることも難しい。結局「ケースバイケース」となるわけだが、どっちつかずの状態が続き、気がついたら“迷路”にはまりこんでいたという。

 

 悩みを吹き飛ばし、ナインとともに歓喜の輪の中へ入ることができるか。村田は今が正念場だ。