春季キャンプから二軍暮らしが続いている中日・平田良介外野手(26)に対し、チーム内から「ここまでけがもないし、去年は開幕4番まで務めた男なのに、どうしてなのか」と疑問視する声が出ている。一軍は6日に広島との練習試合(マツダ)を行い、4安打で0―2の完敗。ここ5試合の対外試合は3度の零封負けを含む計4得点のみと貧打が深刻な状態だ。

 一方で、この日の平田は西濃運輸とのプロアマ交流戦(ナゴヤ球場)で4打数2安打1打点と活躍し、チームの勝利に貢献。ウエスタン・リーグ春季教育リーグ3試合の成績を加えると、4試合連続安打を放ち、17打数6安打で打率3割5分3厘、2打点と好調ぶりをキープしている。

 オフの合同自主トレの際に体重オーバーと動きの悪さなどから二軍キャンプ行きとなった平田。キャンプ中は新人のドラフト3位・友永翔太外野手(23=日本通運)、同6位の井領雅貴外野手(25=JX―ENEOS)が結果を残していたこともあって一軍へ上がるタイミングがなかったが、ここへきて友永がけがで一軍を離脱し、井領も不振に陥っている。

 ある首脳陣は「平田はまだ長打が出ていない」ことを理由に挙げるが、チーム関係者は「いくらオープン戦とはいえ、そろそろ開幕オーダーで臨む打線を組んでいかないと手遅れになっちゃう。平田を本気で開幕一軍に呼ばないことはないだろうけど、だったら平田の状態もいいわけだし、つながっていない打線の起爆剤にするためにも早く一軍へ呼んでやるべき」と指摘する。

「自分のやるべきところは一軍だと思うので、しっかり結果を出して呼ばれるように頑張りたい」と前を向く平田だが、待望論は高まるばかりだ。