<巨人12-0日本ハム(4日)>巨人の“女房戦争”を勝ち抜くのは誰か。4日の日本ハム戦(札幌)は前日の小林誠司捕手(25)に代わり、相川亮二捕手(38)が先発マスクをかぶった。正捕手争いの鍵を握るとみられているのが、この日先発した内海哲也(32)の意向だという。その投手リーダーが信頼する相棒は…。

 今季、巨人のブルペンからは阿部という絶対的な存在が抜けた。スタメンマスクを争っているのは現在一軍にいる小林、相川、鬼屋敷の3人に加藤、実松を加えた5人だ。実績と経験にたけた相川が一歩リードしている印象だが、ここにきて6年目・鬼屋敷の株も急上昇。一方、正捕手候補筆頭だった小林は前日に4盗塁を許すなど2年目の壁にぶち当たっている。

 チーム内では「相川が70試合、小林が40~50試合。残りを鬼屋敷ら3人がかぶることになるのでは」とささやかれている。相川が正捕手候補の最右翼に一気に浮上したのには理由がある。ベテランスタッフは「現段階で内海の信頼を得ているのが相川だからですよ」と話した。

「内海は年長者を立てる性格もあって、キャンプ序盤からブルペンでは相川を指名する機会が多かった。彼は今も実質的な投手陣リーダーですからね。そうなると内海を慕う他の投手も気持ちが相川になびく」(同)

 また別のスタッフは、相川の存在感が高まったのはブルペンでの小林の消極的な姿勢も影響しているとした。「小林も指名されないなら、まず最初は自分から積極的に『受けさせてください』といかないと」と指摘した。

 この日、内海と組んだ相川はエース左腕を3回1安打無失点と完璧にリードした。秦バッテリーコーチは「リズムが良かった。(阿部や小林とは)違った味を引き出してくれたね」と高評価。ベテラン捕手がまたリードを広げたようだ。