【フロリダ州ジュピター26日(日本時間27日)発】キャンプ3日目を迎えたマーリンズのイチロー外野手(41)が、“シニア優遇”にニンマリだ。フリー打撃を31スイングで柵越え1本で終えたイチローが、用具をバッグに詰めてクラブハウスへ帰る準備をしていると、1台のゴルフカートがスーッと近付いてきた。運転していたのはレッドモンド監督。「40歳以上限定だぞ」と、イチローをカートに招いた。25歳のスタントンや24歳のオズナら若手主力は、笑いながら“抗議”した。

 イチローは「40歳以上限定って便利だよね、そういう時は」と笑顔。マーリンズの練習はあまりきつそうに見えないが実際は違うようで「運動量多いけどねえ。なんだかんだと外野手はけっこう走ってるんですよ、あれ。初日はオーバーワークですね。休みないし、いい量じゃないかな」とイチロー。それだけにカート同乗を喜んだ。

 そんなイチローについて運転手を務めた43歳の監督は「年齢が2歳しか違わない。私はシアトルと同じワシントン州の街で育ったとか、一般的なことしかまだ話をしてないが、これからも個人的に会話して理解を深めていきたい。彼は若い選手の中で練習して楽しいと言ってくれている。我々にとっても明るい彼の性格は喜ばしい」と話す。イチローは「(監督は)悪人顔じゃないからね。悪人は悪人の顔してますからね」と好感を示していた。