阪神の守護神・呉昇桓(32)が狙われている!? 今季2年契約の2年目を迎えたことからメジャースカウトたちが注目しているが、そういうことではない。ここへきて複数の若虎が呉昇桓への“ストーカー化”を宣言しているのだ。

 2年契約最終年の呉昇桓をめぐって若虎たちの動きは急ピッチだ。「来年はもう、いなくなっている可能性が高いと思うんですよ。だから今年のうちに何とかしないと…」と、ある若手投手。別の若手は「(呉昇桓は)独自の練習や食事など、いろいろ僕たちと違う方法論を持っているんです。だからそれをいるうちに1つでも吸収したい。あと1年で(阪神から)出て行ってしまうかもしれない。だから焦っています」とまで口にした。

 昨季すでに屈強な体だった呉昇桓が、わずか3か月のオフの間にさらにビルドアップして来日したこと。そして呉昇桓のグアム自主トレに志願参加した金田、岩本は、そこで成長のきっかけをつかみ、現在、先発5、6番手の有力候補に食い込んでいること。この2つが若虎たちを刺激し「俺たちも(呉昇桓から)吸収しなければ取り残される」となっている。

 そこで出てきたのが“ストーカー化”宣言。「この1年間、徹底的に呉昇桓をマークしてその理論を盗みたい。食事にも誘うし、トレーニングにも付いていく。練習もとにかく観察する」(ある若手)。一部の若虎はすでにキャンプから行動を開始しているそうで、ちょっとしたブームになっているのだ。

 実際、呉昇桓理論は人並み外れている。「体を大きくするためにチーズをご飯にかけたものを食べたり、疲れたときはとにかく焼き肉を何日でも食べ続けたりするそうだ。ウエートトレーニングは曜日を決めずに週2回。あえて決めないことが重要と言っていた。あとは毎朝カレーばかり食べるときもあるらしい。これは、理由はわからない」と球団関係者。若虎たちは、それらもまねるつもりでいるようだ。

 呉昇桓理論には以前から球団サイドも目をつけ、今後の選手育成に生かそうとしていたが、それが本格化する前に、若虎たちが自主的に動きだした形。虎の絶対的守護神にはメジャースカウトたちも熱視線を送るが、若虎たちの思いはそれにも負けていない? 阪神2年目の呉昇桓はグラウンド内外で“モテモテ”となりそうだ。