日本ハム・中田翔内野手(25)が24日、沖縄・名護市営球場で行われた紅白戦で大谷翔平投手(20)と対戦し、豪快な一発を放つなど2打数2安打1打点と完勝した。

 大谷のキャンプ地最終登板となったこの日の紅白戦に、中田は紅組の「4番・DH」で先発出場。1回二死一塁の第1打席で甘く入った149キロのストレートを見逃さず左前打とすると、4回一死の第2打席では圧巻の打撃を見せた。

 スライダー3球で2ボール1ストライクとなった4球目、待っていた154キロ外角ストレートを逆らわず右方向へ。打球はきれいな放物線を描き右中間芝生席へ飛び込んだ。

 その瞬間、「アッー!」と天を仰いだ大谷とは対照的に、してやったりの表情でダイヤモンドを一周した中田。昨年の秋季キャンプ(沖縄・国頭)に続く一発に“大谷キラー”の風格が漂っていた。

 貫禄の一発を叩き込んだ中田は「自分の間合いでしっかりと打てた。気持ちのいいスイングができた」と自画自賛した後、開幕投手への敬意をこう表現した。

「翔平はオーラがあったし球も速かった。まぐれでバットに当たってよかった。ただ翔平は調整。コントロール重視で投げてあの速さ。正直、この時期に(第1打席で)155キロを見られたというのは自分にとっては収穫」

 栗山監督は「差し込まれながらあそこまで持っていける翔のすごさ。体の状態もいいので翔に関しては心配していない」と、順調な調整を続ける主砲に全幅の信頼を置いていた。