楽天が、昨季オリックスでプレーしたウィリー・モー・ペーニャ外野手(33)と入団で基本合意したことが23日、分かった。安部井チーム統括本部長が明かしたもので、身体検査を経て詳細を詰め、正式に契約する。ペーニャは昨季140試合に出場し、打率2割5分5厘、32本塁打、90打点でチームの2位躍進に貢献。ソフトバンク時代から通算して日本球界も4年目で、安部井本部長は「経験があるので、キャンプをやっていないのは心配していない。長打力を生かしてくれると思う」と期待を寄せる。

 ただ、大久保博元監督(48)は「今は何も練習をやっていないんだろうしあくまでも競争。外国人野手を3人にすることは守りを固めるウチの野球からしてない。野手の2枠をサンチェス、ウィーラーと争ってもらう」と特別扱いする気はない。それどころか「日本で3年間やっていたんだから目を慣らせるとかは必要ない。いきなり結果を出してもらわないと」と話し、日本球界3年で54本塁打、メジャーでも84発の実績を誇る大砲に“前戯なき戦い”を強いるという。

 チーム内の競争をあおることで戦力の底上げを図ろうとしている大久保監督には「競争することでいい刺激になる。ストレスを与えることで活性化する」という信念がある。助っ人だからといって甘やかすつもりは毛頭なく、ペーニャも結果でアピールするしかない。