中日が22日の阪神とのオープン戦(北谷)に1―6で敗れた。試合後の谷繁兼任監督が「やっぱり野球は守りだなという試合」と振り返ったように守備のまずさが失点に結びつく内容となった。中でも期待のホープである高橋周平内野手(21)が三塁でスタメン出場し、悪送球とトンネルと2つのタイムリーエラー。試合後は「アウトにできるヤツはアウトにする。それだけです」と反省した。

 そんな高橋周に対して周囲からは三塁ではなく「ショートをやれ」との声が出ている。ある大物OBは「サードだってエラーはする。だったらショートで使えばいいんだ。今のプロ野球は人工芝がほとんど。スローイングさえよければ捕りさえすればいい。周平はスローイングは悪くない。できると思う」とプッシュする。

 昨年のキャンプではショートの守備に取り組んだ高橋周。「我慢して使う」との方針だったが、開幕前に二軍落ち。その後はショートとしての起用はなく“失格”の烙印が押されてしまっており、これにはコーチ陣からも「何で?」と疑問の声が出ていた。「やればできる」との声は今も根強くある。

 何より高橋周が三塁でレギュラーを勝ち抜くためにはルナか森野に勝たなければならない。ベンチが安定感のある2人のどちらかを外して高橋周を起用するのはなかなか勇気がいることだが「いい加減に高橋周が出てこないと中日の未来はない」(前出のOB)とも…。果たしてどうなるか。